第二十六話 Alles Macht
 
扉を開ける。

と、其処には、悠斗達(正確に言うとイセリア)が壁を壊した部屋があった。
遠方に見える玉座には、神が座っている。


―――「まずは、余興だよ。」

そう呟いた神の声。
何故だか和途は、その神に会ったことがある気がした。

と、将也が、レルが、ヴァンダが、其処へ現れる。


悠斗「よぉ、将也?」
将也「おう、悠斗か。俺、今ならアンタと対等かも知れないぜ?
   カミサマが掌握したアンタの力、ちっとばかし貰ったんでね。
   欠陥まみれの今のアンタには……!」


瞬間、将也の腹部には剣が刺さっていた。
大砲の如き音と共に、将也が吹っ飛ぶ。

悠斗「あぁ、悪ぃ、聞こえなかった。復唱してくれねぇか?
   俺がなんだって?」

宙へと吹き飛ばされた将也が、地面へと叩きつけられる。

悠斗「手応え無いぜ、将也?」
将也「オォォォォォオォォォ!!」

将也の髪が白銀へと変化する。
悠斗「覚醒、ってか? だが……。」

消えた、

そして将也の後ろに現れた悠斗は、


黒いコートに、





紅の瞳。



和途「劣灯疾!」

最早「劣等」の冠を抱くことを必要としなくなったその技と、
四大属性を其処に宿した剣がぶつかり合う。


和途「リベンジ、と行かせて貰うぜ!?」

一撃、レルが吹っ飛んだ。

和途「黒龍ィィ!」

二撃、三撃、四撃。

連続で放たれていくその黒光の帯は、まさしく漆黒の龍。


レル「私は……私は負けない! 人を殺す人を……浄化しきるまでは!」
和途「終いにしてやるよ! ジャッジメント・ゼロ!」


全てを無に帰す断罪の刃が放たれる。

レル「カオスサイズ・エンドォォォォ!」
死神の鎌の如く放たれたソレとぶつかり合い、


爆ぜた。


レル「私は、負けない……。貴方達みたいな悪に……!」
和途「アンタが俺を悪と決めつけるのは勝手だ。俺にとってこれは『正義』とやらだしな。」

牢独が、振り上げられる。
和途「ただ、アンタの信念に、俺の信念が勝っただけさね。」

振り下ろされた牢独は、
レルの頭部の、真横へと。

和途「さっさと消えな。」
そう言うと、和途は玉座へと向かい始めた。


水滴が数粒落ちた後、其処にいたレルは姿を消した。


卓斗「翠星ッッ!」
急加速、そして一閃。
が、

ヴァンダ「甘い。」
ガス、と嫌な音と共に腹部に手甲がめり込む。


ヴァンダ「今度はこちらの番だな?」
ヴァンダが取り出したのは、


フォーク。
卓斗(……ナメてんのかコイツ……。)
ちょっと頭に来る卓斗。
だが、

ヴァンダ「変化。」

そう一言呟くと、フォークは三又槍へと変化した。
卓斗「げっ!?」

ヴァンダ「カースブレイク!」

槍ごと、ヴァンダが突撃する。
卓斗「巨王!」


巨大な剣、ソレにより、ヴァンダの通ろうとしていたルートが塞がれる。

が、
ソレごと砕かれ、吹き飛ばされる。
卓斗「ッチ!」

ヴァンダ「完全武装!」
全力、その一撃は、

卓斗「残念だったな! 煌月崩壊ッ!」
先程放ったあの剣、ソレが幾千本、ヴァンダへと突き刺さる。


が、
ガントレット、ソレから出てくる何か。

???「オマ、オレ、コロス。」

何だか言葉も危うい感じ。
だが、既に体力など使い果たした。

その卓斗へ飛びかかった悪意は、
和途「悪ぃけど、消えてくれる?」

断罪者の剣に、吸収された。
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