第二十三話 1+12=
全ては俺の手元にある。
もう、負けない。
和途「黒龍ィィィ!」
幾千本と放たれる黒い光の帯は、天使達を食らうように消し去ってゆく。
遠吠えの如き雄叫びと共に、
全ては軽く消し飛ばされていく。
――悔やみ続けろ。
――自身を、全てを、飲み込みし罪人よ。
――知ることも、知らないことも、罪なのだ。
――存在することが、罪なのだ。
――だから僕はここにいる。
ボクノツミヲサバクタメニ――
卓斗「……マジっすか……?」
宵がサーチした場所、城の地下へ単独で向かった卓斗。
その目の前には、
金色の翼を、翡翠色と血紅色の瞳を持った、
鬼神。
真那「悠斗!? 何だってんだよ!」
悠斗「ウオオオオオ!」
異空間、斬り結ぶ真那と悠斗。
真那「ったく、何でこの期に及んで兄弟喧嘩なんざ……!」
刹那、翔朱は弾かれた。
真那(ヤバッ!)
???「天泣ッ!」
悠斗を吹き飛ばし、着地したソレも、
悠斗。
真那「……今度は何だよ……?」
悠斗「弟と偽物位の区別付け、戯け。」
呆れたように悠斗が言った直後、
先程まで真那と斬り結んでいた悠斗が、突っ込んでくる。
悠斗「……久しぶりだなぁ、トゥエルヴ!」
トゥエルヴ、そう呼ばれたソレは、
今度は真那の形に変化を遂げる。
]U「そう言うお前も元気そうじゃぁないか。
俺を消して世界を手にして、何かあったかい?」
悠斗「黙ってろ。俺は既に、お前が何をしようと届かない場所にいる。」
そうかね、と呟いた次の瞬間、
悠斗が吹き飛ぶ。
]U「オリジン、だっけか? この天泣。
悪いがね、いつでもお前を乗っ取れる程度に、力は蓄えてあるんだよ。
……やっと巡ってきた好機だ、お前を消させて貰う。」
次の瞬間、トゥエルヴは再び悠斗に姿を変え、天泣を放つ。
悠斗「パクり、ね。狡い能力だな。」
真那「ま、お前さんも他人のこと言えないけどな。」
悠斗「馬鹿言え、ラーニングとパクりは違うぞ?」
]U「余裕、と思ってるかも知れないが、そうでも無いぜ?」
稲妻の剣は、真那を、悠斗を貫く。
真那「……オイオイ……。」
吹き飛ばされ、着地、翔朱を構えるが、
それごと再び吹き飛ばされる。
圧倒的だった。
神を超え、全てを超越した存在。
ソレを、あっけなく超えていった。
悠斗も、真那も、倒れ込む。
]U「残念だったなぁ? 悪いが、お前より俺の方が上らしいぜ。」
次の瞬間、
悠斗「悪いね、まだ全力じゃないんだな、コレが。
オイ、真那?」
真那「……前々から聞いては居たが、マジでやるのかよ……。」
真那と悠斗の体が、少しずつ、同化していく。
]U「……融合……!?」
光が爆ぜる。
光が収束し、消えた、其処にいたのは――
???「融合? 阿呆か、元々同じだったモノが元に戻ることは、融合とは言わねぇよ。」
紅眼に、黒いドレスの、女性。
???「……っと、このままじゃオカマだな。」
次の瞬間、その女性は、姿を変える。
悠斗へと。
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