第十八話 和途≒真那


和途「!?」
和途が起きあがる。

周囲を見渡すと、そこは、草原。
何もないように見えるその果てに、大樹がそびえ立つ。
そこまでひたすら走る。走る。走る。




何回朝日が、月が、昇り、降りただろう。

ようやく辿り着いたその木の根本には、

???「来た、か……。」

見たことはなかった、だが解る。
真那に酷似した見た目、白銀の瞳、白い髪。

和途「……ユグドラシル……!?」

ユグドラシル「そうさ、僕は世界樹。真那であり、真那でないモノ。」
そう言いながら、ユグドラシルは朱い剣を抜く。

和途「それは……!」
ユグドラシル「そう、灯疾。もう一人の君である、真那の剣さ。」

次の瞬間、烈風の如く、ユグドラシルは宙を駆ける。
ユグドラシル「紅蓮ッッ!」



ユグドラシルが放った、ソレは確かに紅蓮だった。
が、その威力は真那の紅蓮の比ではない。
和途「なッ!?」
どうにか牢独を分解し、盾型に構築し防いだが、
腕が痺れる。


ユグドラシル「真那は消えた。つまり、僕はもう、君と真那の繋ぎである必要は無いんだよ。」
和途「繋ぎ……?」

和途が呟くと、ユグドラシルは頷き、再び話す。
ユグドラシル「そうさ。僕は君と真那を繋ぐ者。そして……。」

和途が、弾き飛ばされる。
ユグドラシル「今から君を消して、『存在』へと昇華する者さ。」

前へ/戻る/次へ