第十七話 辿り着いた扉
此処は何処、僕は誰?
君は、
全てを奪おうとしたモノ。
エイナ「……ふむ、これが怨念、って奴か。」
黒くて何だかモヤモヤとしたモノ。
真那「悪い、和途。制御、効かねっ……!」
エイナ「あぁ、構わないよ。俺はもう――。」
ズルリ。
和途「僕が、春日和途なんだ……!!」
元の世界、和途は独り、呟く。
一人の断罪者は、また、独りへと戻っていく。
卓斗「食らえぇぇぇ!」
敵陣特攻、全てを薙ぎ払う如く大剣を振り回す。
剣が振れたモノは消滅するでも何もなく、ただ斬られていく。
宵「悪いな、貴様等如きにやられるほど、弱くはない。」
滅砕、そう呟いた瞬間、周囲が爆ぜ、ただただ吹き飛ぶ。
フェンリル「あー、雑魚戦ってぇのはメンドくせぇなぁ!」
凌「ま、そう言うなって! それなりのストレス解消にはなるだろ?」
長き刻を経て、微妙に性格が違っている二人。
フェンリル「やっぱメンドくせぇな。逆にストレス溜まるぜっ!!」
そう呟きながら一つの軍団をその前足で潰す。
正直な話、遠方から見ると封印解除された化け物が一体歩いているようにしか見えない。
実際、その足下にそれと同レベルの存在が居るのだが。
トッ。
軽い音を立て、着地したのは黒いコートを羽織った男。
凌「……悠t」
パン、
勢いよく吹き飛ばされる。
悠斗「やぁ、久々に出会った、って所で悪いが、一戦目だ。」
見えない、
卓斗「ち、ぃ!」
(使いたか無いんだけどな……! 来い、『萩村』!)
黒き鬼が、其処に現れる。
悠斗「ふむ、鬼、ね。」
卓斗(時間軸、変換!)
悠斗の移動速度をとにかく下げる。が、
悠斗「その程度で止められるモノじゃぁ無いんでね。」
十字に、卓斗の身体が傷つけられる。
次、
呟くと同時、悠斗は宵へと飛ぶ。
と、
フェンリル「っと、そうはさせねぇ!」
魔狼から人型へと変化したフェンリルが其処を塞ぐ。
その姿は凌そのもの。
悠斗「ジャマだよ。」
斬撃、後、消滅。
蒼炎を残し、フェンリルが消えていく。
宵(紅蓮、)
「滅華突っ!」
バゴン、
派手な炸裂音を立て、宵の投げた大剣が爆発する。
フェンリル「ッハァ、これで俺の役目ァ果たしたって事……。」
蒼炎が、燃え尽きる。
悠斗「あぁ、今のはちったぁ危なかったな。」
傷が付く所だった、と続ける。
宵(……な!?)
と、
「アンタが、藤薙悠斗か!」
漆黒の刃、双剣の一つでソレを受け止める。
同時にもう一つの刃が漆黒の刃の使い手を襲うが、その剣は宙で止まる。
悠斗「……呑まれた、か。」
和途「違うね、奪われたのさ。エイナは、まだ居る。」
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