最終話 幻想の欠片


治安も何も無くなったこの世界。
そんな世界のどっかそこら辺で、M700を相も変わらず振り回す卓斗。

無論、人は殺さない。
そこら辺の動物を捕って食うだけだ。


和途「南無三南無三。」
そう言いながらガツガツと牛の肉を食う和途。
卓斗「まだこの辺に牛が残ってたのはラッキーだったな。」

卓斗が呟く。

和途達にとって、次元の入り交じったあの戦いは、本当に短い戦いだった。


まるでそれは、一晩の夢の如く。


だがソレは現実で、結局世界の全ては時計が戻るように、
弱肉強食の時代へと戻っていく。


いや、どこぞの大自然のライオン達はそうやって生きていたのだから、
正確に言うと、人間が弱肉強食の時代へと戻っていく、という表現が合っているのだろう。


幸い、卓斗の特殊能力(氣、とか言うらしい)を弾丸に出来る為、
弾は心配要らない。
が、どうも食料が無い世界である。


卓斗「さて、後何年生き抜けるかね?」
和途「さぁな、後二秒位だったりしてな?」

短い一瞬一瞬、その度、何処かで誰かが死んでいる。
ソレは、今も、昔も、そしてこれからも、ずっとそうなのだろう。


その中でも生にしがみついていく、醜いモノ達。


夢を見続ける少年達を、皮肉と、ほんの少しの想いを込めて、誰かがこう言った。



『夢の欠片を追い続ける者達』――と。




Fin.
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