第一話 始まる終わり
目が覚めた。
目の前にあるのは、見知らぬ天井。
???(そういやそうだった、な……)
一人の少年が、何かを思いだし、舌打ちをする。
少年の名は、春日 和途(カスガ ヤマト)。
つい先日まで普通の中学二年生だった。
丁度三日前程か。
以前からテレビでしょっちゅう言われてた大地震。
しかし、和途は長野に住んでいた。「流石にここまで被害は来ないだろう」と、正直タカを括っていた。
が。
何故か、大地震は長野だの東京だのどころか、
世界全体に大きな影響を起こした。
おまけに、今まで見たこともないような化け物達が現れる始末だ。
――否、見たことはあった。
が、どうしても肯定することは出来なかった。
何故かって、アレは二次元の――ゲームの世界にしか出てこないハズのモノだから。
夢だろうと思い自分をひっぱたこうと目は覚めない。
和途(さて、どうしようかねぇ……)
今の今まで住処にしていた潰れかけのコンビニ。
地震が起きた時誰か掻っ払ったのか、三日程度の食料しか無かった。
と、カタリ、と物音がする。
和途「誰だッ!?」
和途が振り返るが、ヒトは見つからない。
そう、ヒトは居なかった。
後ろを向くと、 居た。「グール」――「ボクらの太陽」より出演、とでも言っておこう。
和途(……二次元から何から入り交じったって言うのか?)
考えた瞬間、例のホルルン液が飛んでくる。
和途「他人様にんなもんかけて来るんじゃねぇッ!」
そう言いながら、グールの腹部に一撃入れる。
ゲーム内で徒手空拳が効くのなら、現実でも一応効くのだろう。
グールがうずくまった瞬間、全力で逃げる。
必死で逃げ回る。元々、学校から家に帰り、それから外に出ることがないため(つまり半分引きこもり状態)、市内の道はおろか、自分の家の周辺の道さえ解らない。
むしろここが長野なのかどうかさえ分かっていない。
取り合えず、田舎だ。
コンビニを出てしばらく走ると、山に着く。ひたすら上り、頂上まで着く。
ようやく、あの化け物達の気配はしなくなった。
和途「っはぁーー……何なんだよチキショォ……」
大の字になって寝転がる。
と同時に、ガサガサと草木が揺れる。
慌てて飛び起きると、グールの集団が居た。
和途「……嘘だろぉ……?」
じりじりと後ろへ下がっていく。漫画とかで良くある展開だ、と和途は思った。
そして、案の定。
後ろは崖だった。
和途(いくら何でもこれは非道いだろ……)
そう思っている間に、グールのホルルン液が大量に飛んでくる。
当たった瞬間、肌が焼けるような感覚と同時に、和途は崖へと突き落とされた。
前へ/戻る/次へ